こんにちは、名古屋・柳橋市場のマグロ屋、大伸のオヤジです。
昨日、うちにボストン産の天然本マグロが来ました。重さは329.4kg。しかもこれ、頭が付いていない状態での重さです。
上の写真、隣に立っている人と比べてもらうと大きさが伝わると思います。まな板いっぱいに載せて、切り分けていくのに一苦労でした。
ボストンやカナダの本マグロは「頭無し」で来る
お客さんによく聞かれるのが、「なんで頭が付いてないの?」という質問です。
日本の近海で獲れた本マグロは、頭も尾も付いたまま、丸のまま競り場に並びます。ところがボストンやカナダ産の本マグロは、頭と尾を落とした状態で競り場に並ぶのが普通なんですわ。
理由は、ずばり飛行機で運んでくるからです。
頭を落とす理由は、空輸の重さと箱
ボストンやカナダで獲れた本マグロは、現地の加工場で頭と尾を落として、内臓を抜いて、氷と一緒に細長い箱に詰めて、飛行機で日本に飛んできます。
頭を落とす理由は、大きく3つあります。
- 運賃を安くするため。飛行機の運賃は重さで決まります。300kgを超える大物だと、頭だけでも数十kgあるので、落とすだけで運賃がかなり変わります。
- 箱に収めるため。頭と尾を落とすと、細長い箱にすっぽり収まって、氷もしっかり回ります。
- 鮮度を保つため。エラや内臓は傷みの出発点です。現地でさっと取り除いてから氷詰めにしたほうが、日本に着いたときの状態が良いんです。
ちなみに、カナダで本マグロの空輸が始まったばかりの頃は、地元の葬儀屋さんが作った棺桶を輸送箱にしていたそうです。今でもマグロを運ぶ箱のことを「コフィン(棺桶)ボックス」と呼ぶことがあるのは、その名残なんですね。
頭付きで計算すると、このマグロは360kgを超えていたはずです。そんな大物が、獲れてから数日で名古屋の市場まで来る。改めてすごい時代だなと思います。
断面を見てください
切り分けた断面がこちらです。

はかりの台からはみ出しそうな大きさです。身に年輪のような模様が入っているのが分かりますか。大きなマグロほど、この筋がはっきり出ます。
そしてこちらが、ショーケースに並べた柵です。

ボストン産は、これから秋に向かって脂が乗ってくる時期です。赤身のしっかりした旨みと、脂の甘さの両方を楽しんでもらえるマグロだと思います。
まとめ
- 昨日、ボストン産の天然本マグロが入荷。頭無しで329.4kg
- ボストン・カナダ産が頭無しで来るのは、飛行機で運ぶから
- 頭を落とす理由は「運賃」「箱」「鮮度」の3つ
- 頭付きなら360kg超えの大物
市場では、こういう大物を切り分けている場面を実際に見てもらえます。「この筋は何?」「どこの部位?」なんて聞いてもらえれば、いくらでも解説しますので、ぜひ柳橋市場に遊びに来てください。
それでは、また次の記事でお会いしましょう。大伸のオヤジでした!


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